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東京地方裁判所 昭和44年(ワ)6487号 判決

以下は、判例タイムズに掲載された記事をそのまま収録しています。オリジナルの判決文ではありません。

〔判決理由〕一、被告東京瓦斯の運行供用者責任について判断する。同被告が被告橋詰に「東京瓦斯駒込サービス店」の名称をつけさせていたことは、被告東京瓦斯と原告らとの間に争いがないが、被告橋詰は風呂桶の製造販売とガス器具類の販売を業とするものであつて、被告東京瓦斯と正式にガス器具類の販売契約を締結したのは昭和四二年六月二六日であつて、三〇〇〇円以上の物品については委託販売とし、三〇〇〇円未満の物品については買取販売とするものであるが、被告東京瓦斯と被告橋詰との間には右以上の関係はなく、加害車の車体には「東京瓦斯駒込サービス店」との表示があるがこれは被告橋詰が独断で記載したものあり、被告橋詰は加害車を購入するにつき被告東京瓦斯から資金援助を受けたこともなく、加害車の保険料、税金ガソリン代、修理代も全て被告橋詰において負担していたものであり、車の保管その他について加害車について何ら被告東京瓦斯の指図を受けたことはないことが認められる。

以上の事実によつては、被告東京瓦斯は加害車の運行を支配していたものとも運行の利益を有していたものとも認められず、その他本件全証拠によつても、同被告が加害車の運行供用者であつたものと認めることはできない。したがつて、同被告に対する原告らの請求はその余の点について判断するまでもなく理由がない。

二、<証拠>によれば、同原告は、本件事故当時、静岡県田方郡伊豆長岡町神戸において芸妓二名を拘える芸者置屋を経営しながら自らも芸者をしており、玉代の収入としては、月平均一五万円があつたが、必要経費として着物購入費として二ないし三ケ月に四ないし五万円、髪セット代として一週間に四〇〇〇円、髪なでつけ費として隔日に一五〇ないし二〇〇円、かつら代として一ケ月五〇〇〇円、化粧品代として三ケ月に一万円、おさらい会費として月一〇〇〇円、温習会の費用として年一五万円芸妓組合費として月に二〇〇円等の支出が、月額一〇万円を超えることはなく、純収入としては月額五万円はあつたものと認められる。

ところで、<証拠>によれば、同原告は、前記入院治療の後、昭和四四年五月三〇日までに九回通院し、その後自宅で療養し、時々郷里の高橋外科へ通院したことが認められ、その間同原告は昭和四二年一〇月一六日から昭和四三年一一月三〇日までは労働不能の状態であつたことが認められる。したがつて、その間の同原告の休養損害は、六七万五〇〇〇円である。(篠田省二)

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